人工鼻について
人間の鼻には、吸った空気に湿度と温度を与え、気管支や肺を守る役目を持っています。
しかし、緊急的に気管挿管を行った場合、または手術で気管切開をした場合などは、気管や肺へ流れる空気が鼻を通ることはなくなり、空気が加湿や加温されない状態になってしまいます。
そうした場合の代役が人工鼻といわれるもので、鼻の代わりとなって空気を加湿加温するというものです。
人工鼻と同様の機能をもつものに、加温加湿器というものもあります。
ここでは人工鼻について説明しましょう。
人工鼻は交換が必要な消耗品で、1つで約600円程度です。
基本的には1日か2日に1回の割合での交換が必要ですが、痰などがある場合にはもっと多くの割合での交換が必要です。
種類には加温加湿だけの機能のものと、加温加湿に加えてフィルターにより細菌などを除去する機能があるものがあります。
最近では開発が進み、換気の抵抗、最低・最高換気量などそれぞれのニーズに合わせたものも多く出ているようです。
また人工鼻には別名のトラキベント(trachは気管切開、Ventは通気)、HME(Heat and Moisture Exchanger)という名称の通りに、換気や通気、加湿加温が主な役目であり、残念ながら臭気を感じることはできませんので注意してください。
換気効率がよく、痛みや苦痛が少ない人工鼻が主に使われるケースとしては、気管切開をした場合があります。
気管内の吸引も可能なので、痰などを取り除くことも可能です。